10年前は、まだ、珍しさが残っていた「サンマの刺身」ですが、いまや定番。
出ていないお店を探すのが苦労するほどですね。
でも〜
スーパーなんかで見ると鮮度が悪くありません?
特に夕方なんか。部分的にでも ■←こんな色してません?
サンマも含め、いわゆる「青物」と呼ばれる魚は、変色が早いです。酸化の影響ですね。
材料の鮮度がものすごくよければ、持ちも良いのですが、そうじゃなければ、
午前中にこしらえると、夕刻には変色していて当たり前です。
・・・家庭で調理するとして、夕食に食べる刺身を積極的に午前中に切ります?
(お昼にはスーパーに並ぶ刺身。いつ売れるの?いつ食べられるの?)
と、言うことで、サンマを美しく、美味しく、簡単に刺身にする方法をご紹介しましょう。
しかも、切れない包丁でも出来るように! ← 大前提!!!
解説は結構長いので、先にポイントを列記しておきます。
分かる方は「続き」はなくてもいいかも?(でも、・・・・)
普通と違う(だろう)のは、
・頭と一緒に腹を取るので、まな板があまり汚れない
・三枚おろしは尾の方から包丁を入れるので、失敗しづらい
・包丁の峰で皮を引くので、手や刃でやるより断然簡単
・刺身のそぎ切りは、残った骨を短く切るようにする
と、いったところです。
まず、まな板に2重にした濡れ新聞紙を敷きます。あ、まな板は事前にぬらしておきましょう。
■サンマの頭と内臓を取る
・頭を右にしてサンマの背が上になるように(立てて?)、左手で支えます。位置は胸ビレの少し後ろ。
・左手を切らないように、胸ビレの後ろを背骨まで切ります。内臓(腹側)を切らないと言うことです。
※うまく出来ないと思ったら、使った割箸2本位をサンマと一緒にすると、切り過ぎを防げます。
・サンマを横倒しに(普通に置いた状態)して、お尻の穴から包丁を入れ、腹を裂きます。
・包丁で頭を押さえ、胴体を引っ張ります。
・頭に内臓がくっついた状態で、胴体と離れました〜〜〜(^^)
・この段階で、新聞紙の役目(まな板を汚さない)は終了です。
・腹中には背骨に沿って「血合い」があるので、流水と指先(つめ)でこそげ取ります。
■3枚おろしは・・・
・尾の方から包丁を入れます。頭側からするよりも、仕上がりがいいです。
・包丁の刃を「背骨に乗せながら」動かしましょうね。
・片側が出来たら、サンマを返して背骨を下にして行います。
・おろしたサンマの淵に骨(ヒレ)がついていたら、そぎ取っておきます(←重要)。
■腹骨をそぎ取る
●○確認○●
腹骨は、見えている分だけ単独であるわけではなく、身にほぼ垂直に入る骨とくっついています。
くっついている位置は、身の中心に沿ったところです。
・腹骨をそぎ取る前に、上記のくっついたところを刃先だけで切り離します。
・腹骨をそぎ取る時は、出来るだけ身を削らないよう、刃に骨を乗せるような感じで行います。
・腹骨を取ったあと、身が薄くなった淵の部分は、切り取ります(あとの仕上がりの関係)。
■皮をひく
・サンマの身を皮を下、尾側を左にし、先から約1cmあたりを、皮を切らないように、包丁を入れます。
・その切り口に、包丁をひっくり返して、「峰」の方を当てます。
※【峰】「安心せい、峰打ちじゃ」の峰で、刃と反対側の平らな方。
・尾の先を左指で押さえ、包丁をしっかりまな板(皮)に押し付けて、
・頭側(右側)へ推し進めます。この時、包丁を前後に動かすと、割りにスムーズです。
■いよいよ刺身は、そぎ切り
●○確認○●
腹骨とくっついていた、骨が残っています。毛抜きで取ることも出来ますが、
通常、残したまま刺身にします。が、骨を切るようにそぎ切りにします
・下記のいずれかのやり方で「そぎ切り」にします
○皮側が下なら:頭側を左にし、頭側からそぎ切りにする
○身側が下なら:尾側を左にし、尾側からそぎ切りにする
・盛り付けは、ふぐのように並べても、ある程度重ねた「山」状にしてもいいです。
・薬味は「生姜」が無難ですが、ワサビでもいいです。
■最後に「鮮度」
青物は危ない!あたりやすい!
と、言われますが、そういう意味では、サンマは割りと強いです。
が、やっぱり鮮度の良いものほどうまいので、その決定的な見方を教えます。
・普通に、持って、ピンとしている状態がいいです。目は赤くないこと。
ですが、出来れば透き通っていて欲しいですね。
・頭を取ったあとに、身の中央に血合肉とよばれる三角形の部分が見えます。
ココが、濃い目の「赤」なら普通です。茶色〜黄土色〜と鮮度落ちとともに変化します。
・また、切り口の皮のあたりが、褐色系に変化していると、コレも鮮度落ち。酸化して焼け始めています。
たぁ〜くさん書いてありますが、まぁ、やってみるとたいしたことないです。
是非、新鮮なおいしい「サンマの刺身」をご堪能あれ!